奨学金制度とは?①どんな種類があるのか教えます!
公益財団法人 似鳥国際奨学財団(東京都北区)が、2022年度奨学生の募集を始めました。この奨学金は給付型で、中学生・高校生・大学生/大学院生 の枠がそれぞれ設けられています。
POINT
✔️ 返済不要の奨学金
✔️ 中学生〜大学生まで応募可能(条件あり)
✔️ 募集人数が100名〜150名と多め
✔️ 他奨学金との重複受給ができます
インテリアの小売業等を展開する「株式会社ニトリ」。その創業者・似鳥昭雄氏(財団代表理事)の寄付により、2005年3月に設立した公益財団法人です。
という理念にもとづき、世界各国の学生で、経済的理由により修学が困難な方に対し、奨学援助と住宅補助等の事業を実施。
また「異文化理解」と「国際親善」に努める優秀なグローバル人材の育成を目指し、奨学生同士の交流の場として年数回の交流会を開催。
“日本の暮らしを豊かにする”という、ニトリホールディングスが描くロマンの実現に大きな力を貸してくれたアジア諸国へ恩返しをするために、世界各国との友好親善及び人材育成への寄与を目的とした活動を行なっています。
財団は国内・国外の学生に広く4つの給付型奨学金を提供しています。
スタート時(2005年)は年間40名の支援だったものが、2020年3月末時点では42の国と地域、延べ5,850名の学生を支援するまでに規模が拡大しているそう。
今回お知らせする募集情報は、国内学生対象の給付型奨学金です。
具体的な金額は以下の通りです。
対象 | 支給金額(月額) |
中学生 | 3万円 |
高校生 | 4万円 |
大学生 | 5〜8万円 |
外国人私費留学生(大学もしくは大学院に在籍・在籍予定) | 5〜8万円 |
すべて2022度(上期)分の募集で、2022年4月~2023年3月(支給期間中に卒業する人は、卒業月まで)が支給期間となります。
毎月期限内(毎月20日前後)にレポートが提出でき、年1回〜2回の交流会に参加の義務を果たせる方に奨学金が支給されます。
各奨学金の詳しい条件をみていきましょう。
2022年4月1日時点で「15歳以下」であり、日本国内の中学校1〜3年生に在籍/在籍予定の方を対象とする奨学金です。ただし定時制や通信制の中学校は応募対象外となっています。
「日本国籍」を有しているか、外国籍を有する場合、在留資格が「永住者」または「定住者」であれば応募ができます。
奨学金概要 | |
金額 | 3万円/月 |
支給期間 | 2022年4月〜2023年3月(支給期間中に卒業する人は、卒業月まで) |
採用人数 | 最大100名(上期・下期合わせて) |
参考:公益財団法人 似鳥国際奨学財団「2022年度(上期)中学生募集要項」
中学生対象の給付型奨学金は、「ひとり親家庭」であることが必須条件。
他奨学金との重複受給が可能です。
2022年4月1日時点で「18歳以下」であり、高等学校・高等専門学校に在籍/在籍予定の方を対象とする給付型奨学金です。ただし、通信制の学校は募集対象外となっていますので注意してください。
「日本国籍」を有しているか、外国籍を有する場合、在留資格が「永住者」または「定住者」であれば応募が可能です。
奨学金概要 | |
金額 | 4万円/月 |
期間 | 2022年4月〜2023年3月(支給期間中に卒業する人は、卒業月まで) |
採用人数 | 最大150名(上期・下期合わせて) |
参考:公益財団法人 似鳥国際奨学財団「2022年度(上期)高校生募集要項」
高等学校は「全日制」で1〜3年に在籍予定の方。
高等専門学校は「本科」の1〜5年に在籍予定の方が対象です。なお、高等専門学校4〜5年のみ「20歳以下」まで応募できます。
他奨学金との重複受給が可能です。
日本国内の大学もしくは大学院に在籍/在籍予定の日本人を対象した給付型奨学金です。ただし、通信制・二部(夜間)・短期大学は募集対象外となっていますので注意してください。
「日本国籍」を有しているか、外国籍を有する場合、在留資格が「永住者」または「定住者」であれば応募が可能です。
奨学金概要 | |
金額 | 5万円/月 |
期間 | 2022年4月〜2023年3月(支給期間中に卒業する人は、卒業月まで) |
採用人数 | 最大100名(上期・下期合わせて) |
参考:公益財団法人 似鳥国際奨学財団「2022年度(上期)大学生募集要項」
4年制大学は、23歳以下の1〜4年生。
6年制大学は、23歳以下の1〜6年生。ただし5〜6年生のみ「25歳以下」まで応募できます。
大学院生は25歳以下で、修士課程の1〜2年生が対象です。
よりわかりやすくするため、表にあらわしてみました。
年齢 | 大学(学部課程) | 大学院 | 短期大学や通信制、二部(夜間)大学 | ||
2022年4月1日時点 | 4年制 | 6年制 | 修士課程
一貫性博士 |
専門職課程 | |
23歳以下 | ○ | ○ | ○ | × | × |
24歳・25歳 | × | ○(5・6年生のみ) | ○ | × | × |
26歳以上 | × | ○(5・6年生のみ) | × | × | × |
(○=応募可能、×=応募不可)
参考:公益財団法人 似鳥国際奨学財団「2022年度(上期)大学生募集要項」
この奨学金は、他の給付型奨学金との併用は不可となっています。
貸与型奨学金や授業料免除(減額)プログラムなど、給付型でなければ重複受給ができます。
日本国内の大学もしくは大学院に在籍/在籍予定の外国人私費留学生を対象とする給付型奨学金です。「日本以外の国籍を有する」方で、私費留学をしている方が応募できます。
なお、国費での留学および通信制・二部(夜間)・短期大学は募集対象外です。
奨学金概要 | |
金額 | 5万円/月 |
期間 | 2022年4月〜2023年3月(支給期間中に卒業する人は、卒業月まで) |
採用人数 | 最大100名(上期・下期合わせて) |
参考:公益財団法人 似鳥国際奨学財団「2022年度(上期)外国人私費留学生募集要項」
4年制大学は、24歳以下で日本国内大学の1〜4年生。
6年制大学は、24歳以下で日本国内大学の1〜6年生。ただし5〜6年生のみ「26歳以下」まで応募できます。
大学院生は26歳以下で、日本国内大学の修士課程1〜2年生が対象です。
また、学業・人物ともに優秀であり、日本語による意思伝達が十分可能で、国際理解と国際間の友好親善に寄与できる方が求められています。
日本語能力については「日本語能力検定N3以上」が目安です。
留学方法 | 年齢 | 大学(学部課程) | 大学院 | 短期大学や通信制、二部(夜間)大学 | ||
2022年4月1日時点 | 4年制 | 6年制 | 修士課程
一貫性博士 |
専門職課程 | ||
私費 | 24歳以下 | ○ | ○ | ○ | × | × |
25歳・26歳 | × | ○(5・6年生のみ) | ○ | × | × | |
27歳以上 | × | × | × | × | × | |
国費 | 応募資格なし |
(○=応募可能、×=応募不可)
参考:公益財団法人 似鳥国際奨学財団「2022年度(上期)大学生募集要項」
この奨学金は、他の給付型奨学金との併用は不可となっています。
貸与型奨学金や授業料免除(減額)プログラムなど、給付型でなければ重複受給ができます。
また、他の奨学生同様レポートの提出や交流会参加の義務のほかに、「アルバイトに従事している(月20時間以上または、3ヵ月合計60時間以上を目安とする)」ことが留学生への支給条件となっています。
財団の公式ホームページにそれぞれエントリーフォームが用意されています。
対象の奨学金「エントリーボタン」をクリックして基本情報を登録します。
エントリー期間はすべての奨学金で共通しており、
までです。
選考段階 | 選考内容 | 選考時期 | 結果通知 |
一次選考 | WEB願書・WEBテスト | 11月上旬〜中旬 | 11月中旬 |
二次選考 | 書類審査・性格検査 | 11月下旬〜12月上旬 | 12月中旬 |
三次選考 | 面接 | 12月下旬〜1月下旬 | 2月下旬 |
参考:公益財団法人 似鳥国際奨学財団「2022年度(上期)学生募集要項」 選考スケジュール(予定)
エントリーボタンからの登録が完了した後、まずはご自身のメールアドレスへ「一次選考の案内」が送られます。
一次選考は「WEB願書」と「WEBテスト」が予定されています。
WEBテストについての詳しい範囲は公開されていませんが、過去(2017年度、2018年度)には国語、数学、一般常識の内容が問われたそうです。
選考結果は合否に関わらず、応募者全員にEメールにて通知されます。
一次選考を合格した方には、二次選考への案内が届きます。二次選考は「書類審査」と「性格検査(オンライン実施)」が予定されています。
最後の三次選考は「面接」。
これまでは会場が用意されており、来場しての面接が行われていましたが、今期は新型コロナウイルス感染症の拡大で変更の可能性もあります。現時点で面接についての詳細情報は出ていません。実際の選考案内で確認が必要です。
今回の募集は「上期」。
下期募集の時期はまだ公表されていません。
下期には今回の上期で採用されなかった方も再度応募ができます。財団が更新している「さ最新ニュース」をこまめに確認しておくと良いでしょう。
中学生〜大学生まで挑戦できる給付型奨学金。募集枠も多く併用が可能なので、ぜひ挑戦してみてください。
参考:https://musashi-shougakukai.or.jp/