奨学金制度とは?①どんな種類があるのか教えます!
「新型コロナウイルス感染症」が原因で家計が急変した学生に対し、国・地方自治体・企業など各種団体がそれぞれ支援事業を行っています。文部科学省によると、大学の 9 割超が現金給付や奨学金などの支援策、7 割が授業料の減免措置をとっているとの調査結果を発表しました(参考:日本経済新聞、10 / 16)。
また、感染症が原因で勤務先の業績悪化や出勤停止に伴う減収などを受け“奨学金の返還が困難になった卒業後の社会人”に対しても、特別な措置が計られています。
この記事では、新型コロナウイルスが原因により奨学金関係に困っている方々に向け、特別に創設された奨学金や減免制度、既存の経済支援措置などをまとめました。
にわけ、それぞれ紹介していきます。(※ 2020 年 11 月 現在)
新型コロナウイルス感染症による経済的影響で、学費の支払いが困難となる学生さんも現れてきています。こうした「家計急変者」やそれに準ずる学生さんのために、さまざまな対策が設けられ始めています。
■新型コロナウイルスが影響した家計急変者とは?
令和 2 年(2020 年) 2 月に入ってから
などに当てはまる学生さんのことを指します。
在学中の高校生なら、
が、今からでも申請できます。
授業料以外の教育費 負担を軽減できる既存の給付金です。参考:文部科学省「高校生等への修学支援」
授業料以外の教育費とは、
- 教科書、教材費
- 入学学用品、学用品費
- 通学用品費
- 教科外活動費
- 生徒会費
- PTA 会費
- 修学旅行費
などですが、
新型コロナウィルス感染症の影響を踏まえ令和2年度は、
などを追加で実施しています。
国公私立問わず「高校生等がいる低所得世帯」を対象にしています。
各都道府県において詳細は異なります。
この制度は通常、7 月頃に手続きをしなければなりません。
しかし家計急変の場合、異なる申請期限が設けられています。
申請先や期限は各都道府県で異なります。
まだ秋の申請が間に合うところもありますので、「高校生等奨学給付金のお問い合わせ先一覧」にてご確認の上、お住まいの都道府県にお問合せください。
一部の県や地方自治体では、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けている子育て家庭にむけ、臨時の給付金や奨学金、授業料等減免制度など、独自の支援策を実施しています。
申請期限ならびに条件や金額は、自治体によって異なります。
お住まいの自治体ホームページや役所へ問い合わせをしてみてください。
11 月〜 の申し込みを受け付けている、民間組織や財団の奨学金を利用できます。
こうした奨学金の調べ方は 3 通り。
おすすめは Crono の My 奨学金サービス。
利用登録すると、「申込月での絞り込み検索」ができます。
11 月以降にチェックを入れ、いまからでも申し込める奨学金を探してみてください。
※大事なお知らせ:2020 年 11 月現在の My 奨学金サービス は β版のため、11 月 30 日 0:00 に公開終了 いたします。データ更新後、2021 年 1 月頃にリリース予定です。
入学予定の高校 3 年生や大学の新入生、在学生が使える大学関係の経済支援措置には
があります。
こうした情報の入手方法は、基本的に 在学中(進学予定)の大学が出す案内をこまめに確認する のがおすすめ。
関係している公の制度を網羅しているほか、大学独自が行っている制度もあるからです。
各学校にある相談窓口や掲示板、サイトのお知らせを必ずチェックしておきましょう。
通常、予約採用や年 2 回の在学採用である「給付型・貸与型」の奨学金制度を、「新型コロナウイルスによる家計急変」の枠で特別に申し込みをすることができます。
例えば、高校 3 年生で新制度の予約採用に申し込んだものの支援対象としての認定を受けることができなかった人や、入学後に家計が苦しくなった場合、「新型コロナウイルス感染症による家計急変」の条件に当てはまれば再び申し込むことができます。
また、既に予約採用や在学予約採用において奨学生となっている人も、家計急変採用に変更したり増額利用が可能です。
給付型奨学金は 2020 年 4 月 から「授業料減免」とセットになった新制度になっています。
大学等に進学前の高校 3 年生や浪人生、在学中の大学生が「入学金や授業料等の減免」と「給付型奨学金」を支援してもらえる制度です。※在学生の「授業料等減免」は入学後 3 ヶ月以内の定められた期日までに申し込んだ人のみ。
現在、新型コロナウイルス感染症の特例措置として対象条件が拡充されています。参考:日本学生支援機構「新型コロナウイルス感染症の影響で学費等支援が必要になった学生のみなさんへ」
※こちらの記事では通常の制度について詳しく解説▼
家計急変枠の場合、「家計急変により住民税非課税世帯 及び それに準ずる世帯」となった学生さんです。
支援額は住民税非課税世帯の場合、
授業料等減免 | 給付型奨学金 | |||
入学金 | 授業料 | 自宅生 | 自宅外生 | |
国公立大学 | 約 28 万円 | 約 54 万円 | 約 35 万円 | 約 80 万円 |
私立大学 | 約 26 万円 | 約 70 万円 | 約 46 万円 | 約 91 万円 |
住民税非課税世帯に準ずる世帯の場合、表の 2 / 3 または 1 / 3 の額になります。短期大学・高専・専門学校はそれぞれ支援額が異なります。
新型コロナウイルス感染症による影響で家計が急変した後の 1 ヶ月程度の所得で判定され、認定後は申請日が属する月から速やかに支給されます。
「家計急変が発生したことの証明書類」と「家計急変後の収入に関する書類」が必要です。
■「家計急変が発生したことの証明書類」
上記が提出できる場合、雇用保険の加入対象外(自営業者等)の失職や収入減少の場合も含めて、支援対象になります。
証明書の種類については こちら をご確認ください。
■「家計急変後の収入に関する書類」
通常、事由発生後の所得を証明する書類(給与明細等)の提出を求めますが、これに加え、
が必要になります。
書類に関しては「日本学生支援機構:給付奨学金(家計急変)」のページもあわせてご確認ください。
この制度は通常、予約採用と年 2 回の在学採用(春と秋)ですが、下記の
といった「予期できない事由」に当たる場合、通年申し込みが可能です。
ただし家計急変発生後、3 ヶ月以内に申請 しなければなりません。
今回は新型コロナウイルス感染症による家計急変は「D」の括りとする特例措置がとられています。
在学している学校に必要書類を提出し、インターネットで日本学生支援機構に申込み、マイナンバー関係書類を日本学生支援機構に郵送します。
まずは各学校に詳細を問い合わせてください。
ただし給付奨学金の対象校として認定を受けていることが必要なので、自分の学校が対象かどうかは下記のホームページよりご確認ください。
認められる証明書類がどうしても用意することができなくても、別途「申告書(PDFファイルが開きます)」などがあるので、まずは学校の窓口に相談しましょう。
他には日本学生支援機構が「奨学金相談センター」を電話で設けています。
こちらのQ&A等も合わせてご確認ください。
失職、破産等により家計が急変し、緊急に奨学金の必要が生じた場合、奨学金が貸与される従来からの制度です。参考:日本学生支援機構「緊急採用・応急採用」
「緊急採用」は第一種奨学金と同じで、利息がないタイプ。
「応急採用」は第二種奨学金と同じで、利息がつくタイプです。
既に貸与奨学金を利用中の人も、更に支援が必要であれば、利用額を増額できます。
家計急変で困っている学生さんです。
こちらは短期大学・大学・大学院・専修学校(専門課程)・高等専門学校」に在学中の方が対象のため、高校生は申し込めません。
■緊急採用(第一種奨学金、無利子)
大学 | |||||
国公立 | 私立 | ||||
自宅 | 自宅外 | 自宅 | 自宅外 | ||
最高月額 | 45,000 円 | 51,000 円 | 54,000 円 | 64,000 円 | |
その他の月額 | 50,000 円 | ||||
40,000 円 | 40,000 円 | 40,000 円 | |||
30,000 円 | 30,000 円 | 30,000 円 | 30,000 円 | ||
20,000 円 | 20,000 円 | 20,000 円 | 20,000 円 |
短大、高専(4・5年生)、専修学校(専門課程) | ||||
国公立 | 私立 | |||
自宅 | 自宅外 | 自宅 | 自宅外 | |
最高月額 | 45,000 円 | 51,000 円 | 53,000 円 | 60,000 円 |
その他の月額 | 50,000 円 | |||
40,000 円 | 40,000 円 | 40,000 円 | ||
30,000 円 | 30,000 円 | 30,000 円 | 30,000 円 | |
20,000 円 | 20,000 円 | 20,000 円 | 20,000 円 |
貸与月額は学生さんが選択できます(上限あり)。
ただし「将来の返還」のことを考え、計画的に借りましょう。
給付奨学金と併せて利用できますが、その場合は月額が調整されます。
■応急採用(第二種奨学金、有利子)
2 万円 〜 12 万円
の間で、支援額を 1 万円単位で選択することができます。
私立大学は
が可能です。
年間を通して、随時募集しています。
各学校の窓口にお問い合わせください。
秋からでも、各学校が新型コロナウイルス感染症で困っている学生向けに奨学金や授業料延納などの措置を行っている場合があります。
各学校の案内を必ずチェックしてみましょう。
11月〜の申し込みを受け付けている、民間組織や財団の奨学金を利用できます。
「高校生向け」の章でも前述していますが、こうした奨学金の調べ方は 3 通り。
おすすめは Crono の My 奨学金サービス。
利用登録すると、「申込月での絞り込み検索」ができます。
11 月以降にチェックを入れ、いまからでも申し込める奨学金を探してみてください。
※大事なお知らせ:2020 年 11 月現在の My 奨学金サービス は β版のため、11 月 30 日 0:00 に公開終了 いたします。データ更新後、2021 年 1 月頃にリリース予定です。
アルバイトをしている学生さんにお知らせしたいのがこちら。
新型コロナウイルス感染症および、まん延防止の措置の影響により休業させられた中小企業の労働者のうち、休業中に賃金(休業手当)を受けることができなかった方に対して、当該労働者の申請により、休業支援金・給付金を支給する制度です。参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」
学生さんの場合、休業開始月前の給与明細等により、6 ヶ月以上の間、原則として月 4 日以上の勤務があるアルバイトの方。
休業前賃金の 8 割(日額上限 11,000 円)が、 休業実績に応じて支給されます。
が「支給申請書(郵送のみ)」や「支給要件確認書」とは別に必要です。書類は、雇用者(事業主)の協力を得て作成する必要があるので、相談しながら準備を進めてください。
▲「オンライン」での申請に必要なもの。郵送の場合は「支給要件確認書」に加えて「支給申請書」も。
休業した期間ごとに、申請締切日が設定されています。
休業した期間 | 締切日(郵送の場合は必着) |
令和 2 年 4 月〜 9 月 | 令和 2 年 12 月 31 日(木) |
令和 2 年 10 月〜 12 月 | 令和 3 年 3 月 31 日(水) |
申請開始日は休業した期間の翌月初日です。
例:10 月の休業の場合は 11 月 1 日から申請可能。
申請先は「厚生労働省」で、手続き方法は
の 2 種類あります。学生自身が行っても良いですし、事業主経由での申請も可能です(どちらか一方の申請のみ受付)。
支援金・給付金の申請書や要件確認書などは、厚生労働省 HP からダウンロードできます(A4 印刷)。ハローワークでも配布しています。
■オンライン
厚生労働省のホームページより手続きの詳細を確認してください。
■郵送
詳しい手続きの流れは厚生労働省のホームページより確認してください。
問い合わせ先は電話で受け付けているそうです。
新型コロナウイルス感染症の影響により家計収入が減少したことで悩んでいる保護者の方はこちらの支援をご確認ください。
主に返還が必要な「貸付金」ですが、お子様の進学や日々の生活に使える資金・制度をまとめました。
日本政策金融公庫が教育のために必要な資金を融資する制度です。日本学生支援機構の奨学金と併用ができ、扶養する子どもの人数に応じて幅広い世帯年収の方を支援しています。
現在、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方で、これから申し込む方 に向けて 特例措置 を実施中です。参考:日本政策金融公庫「新型コロナウイルス感染種にかかる特例措置のご案内」
特例措置は、令和 2 年 1 月 29 日以降 に 新型コロナウイルス感染症による影響を受けて世帯収入(所得)が減少している方。
子どもの人数が 1 人または 2 人である世帯年収の対象となる上限額を引き上げ、返済期間を延長しています。
下記の表で、赤字が特例措置での変更箇所です。
新型コロナウイルス特例措置の内容 | 通常の借入条件 | |||
項目 | 子どもの人数 | 世帯年収(所得)の上限額 | 子どもの人数 | 世帯年収(所得)の上限額 |
1 人 | 990(770)万円 | 1 人 | 790(590)万円 | |
2 人 | 2 人 | 890(680)万円 | ||
3 人 | 990(770)万円 | 3 人 | 990(770)万円 | |
返済期間 | 18 年以内 | 15 年以内 |
350 〜 450 万円を上限として借り入れることができます。
令和 2 年 1 月以降のもので、収入の減少を証明できる書類が必要になります。
詳しくは「日本政策金融公庫のホームページ」か、教育ローンコールセンターまでご確認ください。
通年 受け付けています。
「日本政策金融公庫のホームページ」より、24時間 申し込みが可能です。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて行われている「社会福祉協議会」の 特例貸付金 です。参考:全国社会福祉協議会「新型コロナウイルス感染症を踏まえた生活福祉資金制度による緊急小口貸付等の特例貸付をを行っています」
新型コロナウイルス感染症が原因で、収入減少や失業により生活が困窮した世帯を対象としています。
■緊急小口資金
休業された方など、一時的な資金が必要な方向けです。
特例の場合、
の貸付を行っています。
※その他の場合は 10 万円を上限 として貸付をしています。
■総合支援資金(生活支援費)
生活の立て直しが必要な、主に失業された方向けの貸付です。
特例の場合、
を原則 3 ヶ月以内の期間、受け取ることができます。
3 ヶ月目でも引き続き生活が苦しい場合は、自立相談支援機関による支援を受けた方に限り、最長 3 ヶ月までの延長ができる可能性があります(1回限り)。
通常は保証人有りの場合は無利子、保証人なしは年 1.5 %の利子がかかりますが、
です。
特例の場合、返済猶予は 1 年以内、返済終了は 2 年以内を求められます。
通年 受け付けています。
お住まいの地域にある「社会福祉協議会」です。
窓口受付と郵送受付を行っています。詳しくはお問い合わせください。
こちらは新型コロナウイルスの特例措置ではありませんが、従来から利用できる「社会福祉協議会」の制度です。参考:社会福祉協議会「生活福祉資金」
高校生、大学または高等専門学校に通う子どもがいる低所得世帯。
高校生 | 月 3.5万円以内 |
高等専門学校生 | 月 6 万円以内 |
短期大学生 | 月 6 万円以内 |
大学生 | 月 6 万円以内 |
特に必要と認める場合は、 上記各限度額の 1.5 倍まで貸付が可能です。
無利子 かつ保証人は不要ですが、世帯内で連帯借受人が必要となります。
また、入学に際し必要な経費については
でまとまった額を借りられます。
卒業後、6 ヶ月以内の猶予期間があり、返済は 20 年以内を求められます。
通年 受け付けています。
お住まいの市区町村の社会福祉協議会まで問い合わせてください。
厚生労働省による制度です。事業開始資金や技能習得資金など複数種類がありますが、今回は「修学支度資金」と「修学資金」を取り上げます。
この資金は児童を高校や大学等に修学させるための授業料や書籍代、交通費などのために使えます。
20 歳未満の児童を持つ、母子・父子・寡婦家庭。
親に貸し付ける場合と、児童に貸し付ける場合を選択できます。
学校の種類 | 月額限度額 |
高校、専修学校(高等課程) | 52,500 円 |
高等専門学校 | [ 1 〜 3 年生] 52,500 円
[ 4 〜 5 年生] 90,000 円 |
短期大学、専修学校(専門課程) | 90,000 円 |
大学 | 96,000 円 |
専修学校(一般課程) | 48,000 円 |
就学期間中、無利子で借りることができます。
学校卒業後、6 ヶ月間の猶予があり、20 年以内の返済が求められます。
なお、専修学校の一般家庭については 5 年以内の返済が求められます。
通年 受け付けています。
お住まいの都道府県まで問い合わせてください。
内閣官房が「新型コロナウイルス感染症対策」の特設サイトより、給付金や貸付金、減免制度など、学費だけでなく生活全般を支援するさまざまな情報を個人向けにも発信しています。
特に新型コロナウイルス感染症で生活や事業に影響を受ける方々への支援をまとめた「一覧パンフレット(PDF)」はわかりやすくおすすめです。
また、株式会社アスコエパートナーズの「新型コロナ対策支援ナビ」や Money Forward 株式会社の「新型コロナウイルス支援情報まとめ」など、民間が運営する全国各地の支援を検索可能なプラットフォームもあります。
インターネット検索を利用するほか、実際にお住まいの役所など窓口相談をしてみるのも良いでしょう。
前章までは学生やその保護者向けの情報を扱ってきましたが、ここからは奨学金を返済中の社会人に向けて、新型コロナウイルス感染症が理由で返済が苦しいとき に使える制度を紹介します。
日本学生支援機構の奨学金であれば、
を「減収による申請」で利用することが可能です。
減額返還と返還期限猶予は従来からある制度。
一定期間返還を先送りにする事により、その後の返還がしやすくなる仕組みです。
5 月から新型コロナウイルスの影響で収入が減った社会人の方が増えてきたため、1 ヶ月分以上の直近の収入で計算して年収が基準以下になる見込みがあれば、減額返還や返還猶予を利用することができるようになっています。
証明には下記の書類いずれか 1 点を「経済困難の証明書」に追加して提出してください。※各制度でその他必要なものは後述します。
最長 15 年間にわたり、月々の返還金額を 2 / 1 あるいは 3 / 1 に減らせる制度です。減らす割合は自分で好きな方を選ぶことができます。参考:日本学生支援機構「減額返還」
上記のいずれかに属する社会人が対象です。
経済困難の目安としては
です。なお、本人の被扶養者について 1 人につき 38 万円を収入・所得金額から控除することができます。
「経済困難の証明書」の種類は、理由によって異なります。
それぞれの理由をクリックすると、必要な証明書が分かる日本学生支援機構のページが開きます。
減額返還に係る願出用紙は、以下よりダウンロードしてください。
減額返還の適用を希望する場合、適用開始希望月の 2 ヶ月前までに提出するようにしてください。
例えば、11 月に提出すると早くて 1 月の分から減額返還が適用されることになります。
マイナンバーが同封された書類を送る際は、必ず郵便局窓口より簡易書留で郵送してください。
日本学生支援機構のホームページ を確認してください。
提出する際によくある不備をまとめた「手続きに関する注意点」 も合わせてチェックしておきましょう。
すでに返済困難にある場合、滞納の解消をするためといっても一括に支払うことは困難だと思います。
その際には「過去のものの返還期限の猶予を申請し、承認してもらう」ことを検討してください。
例えば、過去数年間の収入が 325 万円以下であったのに、返還期限の猶予制度を知らず滞納が生じているケース。この滞納分は、過去数年間に遡って所得の証明をし、返還期限の猶予を申請して承認されれば解消できます。
ただしこの場合、収入の証明として「課税証明書・非課税証明書」などを提出する必要がありますが、このような書類は過去5年程度しか取得できないことが一般的(役所によって差異あり)ですので注意してください。
口座振替(リレー口座)加入については、こちらから申込書を印刷もしくは請求することができます。
口座振替ではインターネット銀行や、イオン銀行など一部金融機関は取り扱いがないため要注意。場合によっては新たに口座を開設する必要があるので、 こちら の詳しい情報も確認してください。
現在、減額返還の継続も困難で、一定期間返還期限の延期を希望する場合には「返還期限猶予制度」がおすすめです。
制度が利用できる期間は、通算 10 年が限度。
今回、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け返還が困難となった場合に限り、既に返還期限猶予制度を10年(120か月)取得済みの方についても、緊急的に 12 ヶ月を限度として願い出ることができるようになっています。
この制度には
の 2 種類があります。
後者は、日本学生支援機構にて第一種奨学金を貸与した方の中でも、さらに家計が厳しい方が対象です。確認するには、奨学金の貸与を開始する際に配布された「奨学生証」もしくは貸与が終了する際に配布された「貸与奨学金返還確認票」に “猶予年限特例” または “所得連動返還型無利子奨学金” と印字されているかどうかを見てください。※詳しくは こちら
今回は多くの人が該当する 一般猶予 を解説します。
「給与収入金額」が300万円の方が審査の対象となります。
所得証明書の年収が承認基準額を超えているものの、現在減収している場合は、直近 3 ヶ月分の給与明細書または給与証明書を基にした年収試算をします。
「経済困難の証明書」の種類は、理由によって異なります。
それぞれの理由をクリックすると、必要な証明書が分かる日本学生支援機構のページが開きます。
返還期限猶予に係る願出用紙は、以下よりダウンロードしてください。
延滞していない方は、猶予開始希望月の 3 ヶ月前から 2 ヶ月末まで。
提出時期を過ぎた場合も受付・審査はされますが、猶予開始希望月までに猶予が開始できない場合があります。また、猶予開始希望月より 4 ヶ月以上前に提出があった場合は、時期尚早により返送されます。
すでに延滞してしまっている場合、できるだけ早く提出してください。
マイナンバーが同封された書類を送る際は、必ず郵便局窓口より簡易書留で郵送してください。
日本学生支援機構のホームページ を確認してください。
以上が、日本学生支援機構における奨学金の返済減額・猶予制度の紹介でした。
日本学生支援機構以外の貸与型奨学金を返還している方は、それぞれの貸与元が出す案内や問い合わせ窓口に相談しましょう。新型コロナウイルス感染症の影響に関わる特別な案内を行っているところがほとんどです。
新型コロナウイルス感染症が与える経済への影響は、まだまだ予断を許さない状況です。
急に家計が苦しくなると非常にショックは大きく、インターネットで調べると通常の奨学金制度などはすでに申し込みを締め切っている支援が多いため、学びの継続や進学を諦めそうになるかもしれません。
ですが通年募集していたり、秋から申し込めるものも十分あります。不安であれば、まずは在学中の学校へ直接相談しみてください。
今回紹介した支援制度が、少しでも皆さんの学び続ける手助けになったら嬉しいです。